肥満

HOME > EDとは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説|生活習慣病との関係も

肥満

EDとは?症状・原因・治療法をわかりやすく解説|生活習慣病との関係も

「最近、勃起の硬さが足りない」「途中で中折れしてしまう」——こうした変化に戸惑う男性は少なくありません。ED(勃起不全)は中高年だけの問題ではなく、年齢を問わず誰にでも起こり得る身近な症状です。

また、EDは単独の悩みにとどまらず、糖尿病・高血圧・脂質異常症といった生活習慣病や動脈硬化の“サイン”として現れることもあります。この記事では、EDの定義・症状・原因・セルフチェック・治療・予防を、わかりやすく整理して解説します。

この記事のポイント
・EDは「満足な性行為に十分な勃起が得られない/維持できない状態」
・原因は器質性・心因性・混合性・薬剤性の4タイプ
・EDは生活習慣病や動脈硬化のサインになることがある
・治療の中心はPDE5阻害薬。生活習慣の改善も重要

EDとは?

EDとは 「Erectile Dysfunction(エレクタイル・ディスファンクション)」の略 で、日本語では 「勃起不全」「勃起障害」 と呼ばれます。医学的には「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または維持できない状態が持続または再発すること」と定義されています。

重要なのは、一度うまくいかなかっただけでEDと診断されるわけではないという点です。同じような状態が一定期間続く場合に、EDと考えられます。

EDは決して珍しいものではありません。日本性機能学会の全国調査では、日本人成人男性のED有病率は約3割、患者数は約1,400万人と推計されており、年齢が上がるほど割合は高まります。「誰にでも起こり得る、ありふれた症状」ととらえることが、適切な対処への第一歩です。

EDの主な症状

EDは「まったく勃起しないこと」だけを指すわけではありません。次のような状態も含まれます。

  • 性行為に十分な硬さの勃起が得られない
  • 勃起はするが、性行為の途中で中折れしてしまう
  • 勃起までに時間がかかる、持続時間が短い
  • 日によって勃起できたりできなかったりする

とくに 「中折れ」や「硬さ不足」はEDの初期症状 のひとつです。また、朝立ち(早朝勃起)の減少も、EDの初期のサインとして知られています。一度きりであれば一過性のこともありますが、繰り返す場合は注意が必要です。

EDの4つの原因

EDは原因によって大きく4つのタイプに分けられます。ただし実際には、複数の原因が重なった「混合性」であることがほとんどです。

タイプ 主な原因
器質性ED 動脈硬化・糖尿病・高血圧など、血管や神経の身体的な原因。陰茎への血流不足が中心
心因性ED ストレス、不安、プレッシャー、過去の失敗体験などの心理的な原因
混合性ED 器質性と心因性が組み合わさったもの。EDの多くはこのタイプ
薬剤性ED 降圧薬・抗うつ薬・抗不安薬など、服用中の薬の副作用によるもの

また、EDを起こしやすくする主なリスク因子として、次のようなものが挙げられます。

  • 加齢
  • 糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病
  • 喫煙・過度の飲酒・運動不足・肥満
  • ストレス・うつ状態
  • 男性ホルモン(テストステロン)の低下(LOH症候群/男性更年期障害)

EDは生活習慣病・動脈硬化の“サイン”になることがある

EDは陰茎だけの問題ではなく、全身の血管の状態を映すサインと考えられています。勃起は、陰茎の細い血管に十分な血液が流れ込むことで起こる現象です。そのため、動脈硬化が進んで血流が悪くなると、EDが早い段階で現れることがあります。

実際に、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病がある人ではEDを合併しやすいことが知られています。EDが、心筋梗塞や脳梗塞といった重い血管の病気に先立って現れることもあるため、「たかがED」と放置せず、背景に生活習慣病が隠れていないか確認することが大切です。

気になる症状がある場合は、EDそのものの相談に加えて、血圧・血糖・脂質などの生活習慣病のチェックもあわせて受けておくと安心です。

EDのセルフチェック

EDは、問診票を使って自分でおおよその状態を確認できます。代表的なものが、勃起の硬さを5段階で評価するEHS(勃起の硬さスケール)です。

グレード 勃起の硬さ
グレード0 陰茎は大きくならない
グレード1 大きくなるが硬くはない
グレード2 硬いが、挿入に十分ではない
グレード3 挿入には十分だが、完全には硬くない
グレード4 完全に硬く、硬直している

グレード3以下が続く場合は、EDの可能性があります。このほか、5つの質問で評価するIIEF-5(SHIM)という国際的な問診票も広く使われています。ただし、セルフチェックはあくまで目安です。正確な状態を知りたい場合は医療機関に相談しましょう。

EDの検査・診断

医療機関では、主に次のような流れで診断が行われます。基本は問診が中心で、多くの場合は下着を脱いだり採血をしたりせずに終わります。

  • 問診:症状の経過、生活習慣、既往歴、服用中の薬など。IIEF-5などの質問票も使用
  • 身体の確認・必要に応じた検査:血圧、肥満度、必要に応じて血液検査(血糖・脂質・男性ホルモンなど)

EDは生活習慣病と関わりが深いため、血糖や脂質などの状態をあわせて確認することがあります。

EDの治療法

EDは、適切な対応によって改善が期待できます。主な治療の柱は「ED治療薬」「生活習慣の改善」「心理的サポート」です。

ED治療薬(PDE5阻害薬)

治療の中心となるのが PDE5阻害薬 と呼ばれる飲み薬です。性的刺激があったときに陰茎の血流を促し、勃起をサポートする薬で、薬を飲んだだけで勃起が続くわけではありません。日本で使われている主な3種類は次のとおりです。

薬名(成分) 効果発現の目安 持続時間の目安 食事の影響
バイアグラ(シルデナフィル) 約30〜60分 約3〜5時間 受けやすい
レビトラ(バルデナフィル) 約15〜30分 約5〜8時間 やや受けにくい
シアリス(タダラフィル) 約1〜3時間 最大約36時間 受けにくい

※効果・持続時間には個人差があります。いずれも医師の診察を受けたうえで処方される医薬品です。

注意点として、硝酸剤(ニトログリセリンなど)を使用している方はPDE5阻害薬を併用できません(禁忌)。また、心疾患・重い肝腎障害などがある場合も慎重な判断が必要です。持病や服用中の薬は必ず医師に伝えてください。

生活習慣の改善

EDは生活習慣と深く関わっています。禁煙、節酒、適度な運動、バランスのよい食事、十分な睡眠は、血流やホルモンの状態を整え、EDの改善・予防につながるとされています。糖尿病や高血圧などの持病がある場合は、その治療自体がEDの改善に役立つこともあります。

心理的サポート

心因性の要素が強い場合は、不安やプレッシャーを軽くすることが大切です。パートナーと率直に話し合う、必要に応じて医師やカウンセラーに相談することも有効な対処法です。

ED治療薬を入手するときの注意点

ED治療薬は医師の診察を受けたうえで処方される医薬品です。インターネットの個人輸入や海外通販で入手する方法もありますが、偽造品や品質が保証されない製品が流通しているおそれがあり、健康被害のリスクがあります。海外から個人輸入した医薬品で副作用が出ても、公的な救済制度(医薬品副作用被害救済制度)の対象外です。

安全に治療するためにも、価格の安さだけで判断せず、医療機関(対面またはオンライン診療)を通じて正規のルートで処方を受けましょう。

ED治療薬の種類ごとの違いや料金、オンライン診療の口コミについては、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

・ED治療薬の種類と違い(バイアグラ・レビトラ・シアリス)
・オンライン診療でED治療薬を処方するサービスの口コミ・料金

EDの予防

EDの予防は、そのまま生活習慣病の予防にもつながります。次のような習慣を意識しましょう。

  • 禁煙する/受動喫煙を避ける
  • 過度の飲酒を控える
  • 有酸素運動を習慣にする
  • バランスのよい食事で肥満を防ぐ
  • 十分な睡眠をとり、ストレスをためこまない

まとめ

EDとは「勃起不全・勃起障害」を指し、満足な性行為に十分な勃起が得られない、または維持できない状態のことです。日本人男性にとって珍しくない症状で、中折れや硬さ不足、朝立ちの減少も含まれます。

原因は器質性・心因性・混合性・薬剤性の4タイプがあり、その多くは複数の要因が重なっています。とくにEDは、糖尿病・高血圧・動脈硬化などの生活習慣病のサインとなることがあるため、放置せずに向き合うことが大切です。治療の中心はPDE5阻害薬で、生活習慣の改善とあわせて取り組むことで改善が期待できます。

一度の失敗で深刻に悩む必要はありませんが、気になる状態が続く場合は、一人で抱え込まず医療機関に相談しましょう。

参考文献